zillagodのブログ

国内旅日記 ~自転車旅・登山・徒歩旅行~

網走から斜里 爽快な海岸道路

 2004年8月12日、網走を出発し、国道334号線を知床方面に向かった。オホーツク海に沿い、はるか前方には知床半島を臨める気持ちの良い道路である。この日は快晴で、さらにオホーツク海からの涼風が吹き、気分は爽快だ。

濤沸湖

 網走市街から10キロメートル程進んだところにある、濤沸湖近辺のエリアが素晴らしい。網走から知床方面に向かうと、左手側は若干土手状のように盛り上がっていて、海が見えなくなるが、代わりに右手側には湿原が広がり、そのなかに穏やかな湖が横たわっている。さらに、はるか彼方には、標高1547メートルの斜里岳が、逆光でくっきりと見える。心落ち着く雄大な風景である。

 

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濤沸湖と斜里岳(2017年撮影)

 小清水原生花園

 海沿いは釧路本線が走っており、いくつかの駅が国道にも面している。その1つ「原生花園駅」で休憩を取った。この駅は夏の間しか開かれない。原生花園とは人工的な花園ではなく、自然の状態そのままの花園である。この「小清水原生花園」は、日本でもっとも有名なところと言って良い。線路を渡ると、海に面した丘になっており、花園と海を同時に眺望できる。ベストシーズンは6~7月とのことで、訪れた時期は本格的に咲き誇っていない。それでも鮮やかな草丘と海のコントラストが非常に印象的である。

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原生花園駅(2017年撮影)

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小清水原生花園(2017年撮影)

 

クリオネキャンプ場

 国道は濤沸湖を過ぎたあたりから海沿いを離れ、やがて斜里町に入る。この日は本当に長かった。屈斜路湖を、早朝暗いうちに屈斜路湖を発ち、約130キロメートルを走った。斜里には夕方に着き、郊外にある「クリオネキャンプ場」に入った。非常にそそられる名称のキャンプ場だが、クリオネが見られるわけではない。ここはキャンプ場の他に、ゲストハウスとライダーハウスも併設されている。キャンプサイトは草原に囲まれており、到着した時間帯は、夕焼けの光が一面を照らしており、非常に開放感に溢れていた。

 このキャンプ場で隣に自転車で旅をしている人がテントを張っており、少し話したのだが、なんと地元が近いことが分かった。残念ながら、進む方向は真逆でこれ以降会っておらず、地元でも会うことはなかった。

 さて、ここのライダーハウスは非常に安価で宿泊ができることから、近年問題になっていることがある。「沈没」と呼ばれ、旅の途中で住み着く人がいるのだという。この地は本当に素晴らしいので、気持ちは分からないでもない。ただ、そのため、この施設の評価は賛否あるようだ。資金が底を尽きたとかいろいろ事情があるようだが、私は旅の醍醐味の1つは「移動」だと思っている。この地でも、少し移動すれば、網走とか知床など素晴らしいところがたくさんある。実にもったいないことをしていると思う。