zillagodのブログ

国内旅日記 ~自転車旅・登山・徒歩旅行~

北アルプス縦走の旅 燕岳~大天井岳~常念岳 1日目

中房温泉

 2019811日、昨日は松本のビジネスホテルに宿泊した。大糸線の始発で穂高駅に向かい、そこからバスで中房温泉に行く。穂高駅に着いたとき、すでに大勢の登山客がバス停に並んでいた。バスは小さいマイクロバスで全員乗れそうになかったが、3台に増便され何とか乗ることができた。

 バスは狭く、曲がりくねった山道を進んで行き、1時間ほどで中房温泉に到着する。時刻は740分、すでに気温が29℃もあった。中房温泉にも自家用車で来た登山客が大勢いて混雑していた。

 

合戦尾根

 ここから、山中に入るが、いきなりの急登から始まった。ここは「合戦尾根」という、北アルプスでも有数の急登である。時折、勾配が緩やかになることはあるが、すぐに終わる。約3時間半かけて、合戦小屋まで登った。中房温泉から約1000メートルの標高差だった。気温は終始25℃前後であったが、テント伯装備は重く、一歩一歩が遅かった。汗が噴き出てくるが、たまに立ち止まると涼風が吹いている。

合戦小屋までの道中には、第1~第3ベンチ、富士見ベンチといったような休憩できる場所がある。急登の中、ちょうど良いタイミングで現れるので、ペースは乱すことはなかった。最後の富士見ベンチで、マットの忘れ物があった。たしかそこに座っていた人は、私とほぼ同じペースで登っていた人だ。すでにその人は出発していたが、上で会えると思い、マットを持っていくことにした。

合戦小屋ではスイカが食べられる。中房温泉から荷揚げ用のケーブルカーがここまで走っており、物資を輸送できるからである。さて、マットの持ち主だが、かの人ではなかったようだ。周囲の人にも訪ねたが、どうやらずっと前から忘れられていたマットであるらしい。このまま持っていても仕方がないので、合戦小屋に預けた。

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合戦小屋

 合戦小屋では、衝撃の情報を得た。まだ正午前だというのに、今日泊まる予定の燕山荘のテント場がもう満員になっているというのだ。スイカなど食べている場合ではない。最悪の場合、今日中に大天井まで縦走をしなければならない。先を急ぐことにした。

 合戦小屋から少し登ると、「合戦沢の頭」という開けた場所にでる。高い樹木は少なくなってきたが、このあたりから霧が出始め、展望はなくなっていた。晴れていれば、槍ヶ岳が見えるらしい。合戦沢の頭から最後の急登を越えると、地形は緩やかになる。霧の隙間から燕山荘が見えた。もう少しだ。

 

燕山荘

 テント場は確かに満員だった。それでも何とか、トイレの前のスペースにテントを張ることができた。臭いが漂っていたが贅沢を言っている場合ではない。テント設営を終えたのは午後2時。後半ペースアップをしたので、若干疲れていた。高山病なのか少し頭痛もする。燕岳はここから少し登るが、今日はあきらめることにして、明日早朝に登ることにした。周囲は霧で覆われていて、燕岳は見えなかった。

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燕山荘

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燕山荘のテント場